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よう、直江 今日は、おまえを迎えにきたぜ ほら、助手席に座れよ ―――なんだよ、なに驚いた顔してんだよ…ッ いっとくが、この車はオレの車じゃねーぞ 千秋に無理言って、借してもらったんだよ へへ…、オレ実は免許取ったんだ 今まで、おまえに内緒にしてたけどさ 頑張ったんだぜオレ どうしても、この日に間にあわせたかったんだ （おまえの誕生日だからな…） 「――…高耶さん」 なに、笑ってんだよ、直江 そんなに可笑しいか？オレが免許取ったりするのは…… 「いいえ、ただ…」 ――…ただ？ 「幸せを感じてしまったんです」 （――…直江） 「本当に嬉しいんですよ…」 ま、まだ初心者マークだけどな…ッ 「なんだか新鮮ですね。高耶さんが運転して、私が助手席に座るというのは…」 うるせぇな、いいから早く乗れよッ 「…御意」 なあ、直江 ―…今日はおまえに海を見せてやるよ 「海を？」 こんなに天気がいいんだ 家にずっといるのはもったいないだろう？ 覚えているか？あの海を ―…海は、オレ達が、始まった場所でもあるんだよな 「――…ええ」 直江 この空と、海と―… 限りない青を、おまえに ― 誕生日、おめでとう ― |