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Naoe...side
舞い落ちる雪、白い世界 微かに漏れる暖かな光に包まれて あなたは“微笑っていた” とても安らかな顔をして、遠くを眺めている。 一瞬、彼が雪にとけこんでいくような――…錯覚。 “何を考えているの？” “ ――色々。仲間のこと、美弥のこと、親友のこと、過去のこと、…そして” 『――おまえのこと』 彼は想いをかみしめるように深く傷つけるように、自らを抱きしめる。 ――戦いの歴史 果てしなく続くこのけわしい日々で支えてきた、数え切れない思い出たち――… そして、変わらないこの“想い” 時が何度繰り返されても、永遠を歩いてゆく。 そう、何度でも “あなたと共にある” 冷たくなった指先でそっと、彼は俺の手を引き寄せた。 “消えはしない、不滅の想い” 降り注ぐ雪だけが、知っているから――…… ※※※ Takaya...side 何を思うことがあるのだろう こんなにこんなに不安で、どこかおかしいのかもしれない 寒くてたまらないよ直江 雪に祈るんだ ――…おまえの“幸福を” …わかってるよ 『あなたと共にいることが私の幸福』だとおまえは言いたいんだろ？ いつもそうだ ＜高耶は、緩やかな微笑をうかべる＞ ――…ああ雪が、全ての思いを包み込んでくれる 真実はいつも“白”にある 奇跡のようなおまえの思いが どうしてだろう…温かくて、あたたかくて ――涙がとまらない 『高耶さん』 目に浮かぶのは微笑み はやくこい……雪が全ての罪をとかす その時まで 今は抱きしめてくれるだけでいい それだけが光―――……失えないから ※※※ Shiroisekai...naoe.takaya 行こう まだオレ達は終わってはいない どこまででも飛んでゆける、嘘じゃない 大切なものはたったひとつ ただひとつの…“愛” 舞い散る雪よ、見ておくがいい たとえ光が閉ざされたとしても逃げはしない 前に進んでいくから ※※※ 遠くで、鐘の音が聴こえた 直江、おまえのぬくもりだけがオレを包む 遠くまでいくんだオレ達は ……そう、どこまでも一緒だ 【2003.1.1／桜】 |